日本からケニアへ荷物を送ったら大変だった話

ども。まっつんです。日本から送った荷物を先日ようやく受け取ることができてテンション上がってます。でも3ヶ月かかりました。思った以上に大変だったので今回は国際郵便(EMS)についてまとめてみたいと思います。

海外に長期滞在する際に悩むのが持って行く荷物ですよね。航空会社によっても違いますが、私がケニアへ行く時に利用したカタール航空は預け入れ手荷物が最大30キロ、機内持ち込み手荷物が最大7キロとなっていました。大きなスーツケースに詰め込んでみたら余裕で重量オーバーなんてこともよくある話。実際にとりあえず詰め込んでみたら40キロを超え50キロに迫ろうとしていました。(汗)
ちなみに重量オーバーであっても持って行くことはできます。それは航空会社に追加料金を支払うという方法です。でもこの追加料金がけっこう高額なので、なんとか重量オーバーしないように荷物を準備する人が多いのではないでしょうか。

追加料金にビビる

そうは言っても今回は旅行ではなく長期滞在なので、普段の旅行よりも持って行く物が多くなってしまいます。仮に重量オーバーの状態で持って行く場合、カタール航空であれば荷物は32キロ以下にしなければならいので、超えるのであれば2つに分ける必要があります。そして準備した荷物を持って空港へチェックインすると、請求される超過料金はなんと超過1キロにつき70USドル!15キロオーバーで1,050USドル!!ひぇ————!!!
オンラインで事前購入したとしても超過1キロにつき55USドルとのことなので、15キロで825USドル。いや~それでもなかなかいいお値段しますよね。一緒に持って行くことができるという最大のメリットを考えれば高くない?のかもしれませんが、私にとっては衝撃的な金額でした。

急がない荷物を国際郵便で送ればいいじゃん!

最終的に私が決断したのが国際郵便(EMS)で送るという方法でした。15キロでお値段なんと38,200円!安い!と思わず言ってしまいましたが、きっと金銭感覚がマヒしてたんでしょうね。なんせ3分の1ですから(笑)
ということで、荷物の中から急がないけど必要な物を選別して段ボールへ詰め込んでいきました。どうせ送るならアレもコレもと増えていきます。ちなみに私が送った物はこんな感じです。

  • コンタクトレンズ保存液(18ヵ月分)
  • レンズケース(20個)
  • 活動用のポロシャツ(3枚)
  • 登山用品一式(靴や服など)
  • ダウンジャケット
  • レインウェア
  • だしの素粉末300グラム
  • ポカリ粉末10袋
  • 簡易浄水器
  • アコギの弦

この中で一番迷ったのがコンタクトレンズの保存液。なぜなら現地でも購入できると聞いていたから。私は2週間用レンズを使用していますが、交換用レンズと錠剤は必須アイテムなのでスーツケースに入れて全て持参することにしました。最終的に保存液の現地調達に関する詳しい情報が入らなかったので郵送リストに追加。360mlのボトルが20本。これだけで7キロを超える重量です。結果としては送ってよかったと思っています。現地購入は可能でしたが知らないメーカーだし品質もよくわからないので、使い慣れたものがやっぱり安心です。

そして登山用品は完全に趣味です。靴やジャケットなど現地でレンタルできるそうですが、ケニア最高峰のケニア山(標高5,199m)やアフリカ大陸最高峰タンザニアのキリマンジャロ(標高5,895m)に挑戦するために、これもやはり使い慣れたものがベストかなと考えました。

あとはEMSラベル(送り状伝票)に記入して発送!なのですが、これ以外に海外へ発送するために税関告知書の作成が必要です。これは段ボールの中に何が入っているのかを説明するための書類で、税関トラブルを避けるためにも全ての品目と金額を書いた方がよいです。EMSラベルにも品目を記載する欄があり、複写式で税関告知を兼ねていますが、ケニアへの発送には別紙に記載する必要があるとのことでした。書ききれない場合は税関告知書補助用紙に記入します。各書類の書き方を知りたい方はリンク(日本郵便web)を参考にしてください。(EMSラベルの書き方税関告知書について税関告知書ダウンロード)ちなみに、現地の税関で確認される書類なので、英語で書いておくことをおすすめします。

ケニアに着いているのに受け取れない!

発送した荷物が今どこにあるのか、EMSラベルに書かれたお問い合わせ番号を使ってウェブで追跡することができます。私は7月17日に名古屋から発送して、5日後の22日にはケニアに到着しているということがわかりました。こんなに早いなんてEMSすげー!これなら超過料金払うより全然いいじゃん!と感動していたのですが、2週間が過ぎても通関手続中という表示から動きがありません。JICA事務所宛てに送ったので受け取れるようになったら事務所へ連絡が入るそうなのですが、全然連絡が入らないのでモヤモヤムズムズ。

8月の下旬になっても動きがないので、JICAのケニア人スタッフが問い合わせてくれました。そしたらなんと「あと1か月くらいかかる」という回答とのこと。ケニアは時間の流れがとってもゆっくりなんですね。急がない荷物とはいえ本当に受け取れる日が来るのか心配になりました。同じタイミングで発送した同期隊員は8月中に受け取れてましたので、問題はやはり送った量かと思います。

さらにJICAスタッフから「松原さん、関税が2万円くらいかかるって言われたけど一体何をそんなに送ったの!」と言われる始末。そうなんです、海外発送って送って終わりじゃないんですよ。関税つまり税金を払わなきゃいけないんです。でも今回だけは安心です。なぜなら私のような協力隊員であれば入国後3ケ月以内にケニアに到着した荷物については免税手続きが可能で、支払いはたった3,500シリングというスーパーお得なシステムが存在するのです。(1シリング≒1円)

そしてついに!

発送してから3ケ月が過ぎた10月17日、ついにその日がやってきました。通常であればカスタムオフィスへ出向いて荷物を引き取るのですが、なぜかJICA事務所へ届けてくれるということになったので、翌18日に行われた隊員オリエンテーションの際に再会。無事に持ち帰ることができました。だしの素って見てるだけでこんなにも落ち着くって知らなかったよ。笑
そんなこんなで思った以上に大変だったお話でした。

ケニア人の袖の下

こんな話もあるとかないとか。
送った荷物が引き取れるようになったと連絡が入ったのでカスタムオフィスへ。そしたら窓口のおばちゃんの口から衝撃的な言葉が!

「あなたの支払いは8,000シリングよ!」

たかだか数キロの荷物でさすがにそれは高いわ!ということで払いたくないオーラ全開で文句を言っていたら、窓口のおばちゃんからさらに衝撃的な言葉が!

「私に3,000シリング払ったらここの欄の金額を950って書いてあげるわよ♡」

袖の下をちらっと見せるケニア人。今の日本では決して経験することがないであろう袖の下文化。ウィンウィンってこういうことなんだね。でもこれ脱税だよね?さすがに郷に従えないでしょ!と思っていたら、どうやらもともと950シリングなのに外国人相手にふっかけてくるという話らしい。それもどうなのという感じがしますが、この話を教えてくれたケニア人の同僚が言うには「袖の下」は間違いなく存在するらしい。しかもさりげなく「チャイが飲みたい」とか言うらしい。そう言われても気付かずに「飲んで来い!」と言ってしまいますね。

ちなみにフランスではテーブルの下とかワイン1本とか言うらしい。さすが美食の国。

魅力あふれるケニア、皆さんも長期滞在の際はお気を付けください。
Tutaonana Baadaye!

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MatsubaraYoshihide

愛知県名古屋市出身。高校商業科教員が現職教員特別参加制度でJICA海外協力隊に参加しています。 現在はケニア西部のマセノでPCインストラクターとして活動中。ケニアンライフをバシバシ発信していきますよ~!

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