ケニアめしを語る~メイン編~

どーも。まっつんです。日本ではクリスマスやら年末やらで1年の終わりムードが漂っているようですが、こちらケニアではいつもの日常が続いております。とは言ってもキリスト教が中心の国なので、クリスマス当日や年末年始はそれなりに盛り上がるそうです。まぁ、日本のようなアレではないですけどね。ひとつ気がかりなのは、私の家の敷地内で飼われているターキーが気付いたら1羽いなくなってるんじゃないか、ということくらいです。ケニアのクリスマスや年末年始の様子も今度お伝えできればと思います。

さて今回はケニアの食事について少しまとめてみました。タイトルの通り今回はメイン編です。軽食については次回お届けします。

ケニア人のソウルフード “ウガリ”

皆さんはウガリという食べ物を聞いたことありますか?メイズ(白トウモロコシ)の粉をお湯で溶いて力強く練り上げたもので、ケニアをはじめアフリカ東部や南部で主食として食べられています。国によって呼び方や食感も異なるそうです。ここケニアやタンザニアではウガリ(Ugali)ですが、

ザンビアやマラウイでは、シマ(Nshima)
ウガンダでは、ポショ(Posho)
ジンバブエでは、サザ(Sadza)
ボツワナでは、パパ(Papa)
南アフリカでは、パップ(Pap)

といった感じ。
そして肉や野菜をおかずにほぼ毎日ウガリを食べます。でも毎日ではありません。ケニアではチャパティ(ナンのようなもの)やコメも食べられていて、赴任先の学校で提供されているランチは週に1度チャパティ、週に1度ライス、あとはウガリです。このウガリ、ケニア人はだ~い好きです。溺愛しています。

食べ方はこんな感じ。ウガリを一口大もぎ取って、野菜や肉と一緒にパクリ!写真を見てわかるとおり、ケニアでは基本的に手で食べます。なので食事の前と後で手を洗うのですが、食べ終わるとウガリが手にこびりついているのでけっこうしっかり洗わないと取れないんですよね。「ならスプーンを使えばいいじゃん!」と思ってしまいますが、日本人が箸を使ってコメを食べるのと同じで、手を使って食事を楽しむのがケニア流。これがケニアの当たり前なんですね。しかも慣れてくるとたいして気にならないです。むしろ手で食べてこそのウガリなんだなと思ったりします。
でも学校で食べていると同僚の先生から「なんでそんなに少ないんだ、もっと食べろ」と追いウガリされます。しまいには「ウガリは最高だぞ!俺みたいに大きくなって強くなれるぞ!」とのこと。この先生、ビール腹ならぬウガリ腹がすごいんですけどね。さすがソウルフード!恐るべしウガリ愛!!

1週間を乗り切る野菜 “スクマウィキ ”

上の写真のお肉はケニアで一番安く手に入る牛肉です。ケニアでは鶏肉はやや高めなので牛肉が庶民の味として浸透しています。そして緑色の野菜はこれまたケニアで安く手に入り、かつ最も食べられている野菜、その名を「スクマウィキ」と言います。青汁の材料として使われているケールと言えばわかりますかね。スワヒリ語でSukuma = 何とか持ち越す、Wiki = 週、つまり「1週間を乗り切る」という意味なのですが、栄養満点で育てるのも簡単、しかも安く購入することもできる(1束10円程度)ということで、経済的にも栄養面でもケニア人に愛されている食材なのです。 調理方法もシンプルで、細かく切った玉ねぎとトマトと一緒に油で炒めて塩で味つけて完成。まぁ、ケニアの料理は基本的に油と塩ですので、他の料理もだいたい味が同じなんですけどね(笑) 少し苦みのあるスクマウィキはもともとの味もしっかりあるので、ウガリとの相性もバッチリ!少しのスクマウィキでウガリをばくばく食べちゃいます。ケニアに来てから少しずつ体重が増えているのはここだけの話。

街のレストランで発見! “おしゃれウガリ ”

家から1時間程でキスムという大きな街に行くことができるのですが、そこによくお世話になっているレストランがあります。ホテル屋上の洒落たレストランということもあり少し値が張りますが料理も美味しいし、何と言ってもWi-Fiがあるので週末時間がある時に足を運んでいます。このキスムはアフリカ大陸最大の湖「ヴィクトリア湖」に面していて、魚料理もなかなかイケるらしい。

ということで早速食べてみました。ティラピアという魚の煮込みをオーダーすると、「ライス、チャパティ、チップス、ウガリ、どれにする?」と聞かれたので迷わずウガリをチョイス。ちなみにチップスはフライドポテトのことです。そして登場したのがこちら~! きれいに形を整えられカットされた通称「おしゃれウガリ」。めったに見られません!

健康志向の “ブラウンウガリ”

コメにも白米以外に玄米や雑穀米など種類があるように、ウガリも1種類ではありません。この茶色い物体、チョコレートケーキに見えなくもない。しかし正真正銘ウガリなのです。このブラウンウガリ、メイズのほかにキャッサバやキビを混ぜて作るそうで、普通のウガリとは味も触感も違います。味はやや香ばしい感じ。触感はややモチモチした感じ。日本で白米が主流なのと同様にこちらでも白いウガリが一般的です。ちなみに白いウガリが通常なのでホワイトウガリとは言わないです。ただのウガリです。で、このブラウンウガリが普通のウガリよりややヘルシーということで、ウガリ腹を気にする私は好んで食べています。

手を使って食べるということ

ケニアに来て「手で食べる」ことが普通である生活を送っていますが、日本では感じることができなかった意外な発見がありました。“肉や野菜など食材の手触りや温度”を感じながら食べることで、命を頂いているということを、日本にいる時以上に実感できます。そして最後の一口まで大切に食べるようになりました。生き物で差をつけるつもりはないけど、鶏肉は特にありがたく思っちゃう。だってさっきまでそこにいたのに、自分たちがオーダーしたことで捌かれてテーブルに出てくるからね。「いただきます・ごちそうさま・ありがとう」が自然と口から出てきます。

まだまだある!美味しい「ケニアめし」

さて、ウガリトークにも疲れてきたと思いますので、そろそろ別の話題にいきましょうか。圧倒的シェアを誇るウガリ以外に、ケニアではチャパティやコメも一般的に食されています。かつて鉄道工事のために多くのインド人が移民としてやってきたこともあり、インドの食文化であるチャパティサモサがケニアの一般的な家庭料理として根付いています。レストランでは美味しいビリヤニ(スパイスの効いたライス)も食べることが出来るんですよ!

そして絶対外せないおすすめケニアめしが「ニャマチョマ」「ピラウ」です。日本語で言うところの「焼肉」と「ピラフ」ですかね。焼肉と言っても、牛肉やヤギ肉(たまに鶏肉)を豪快に焼き上げて、骨ごと叩き切って提供されます。これにウガリとスクマウィキを合わせれば完璧です。そしてピラウ。なんとも不思議な響きだこと。だってピラフじゃなくてピラですよ皆さん。かわいくない?笑 その味もお店によって様々で、もう来ないぞ!と思った店も数知れず、美味しいピラウに出会うために出かける先々でオーダーしています。(いつかケニアのピラウマップでも作ってみよう)

最後に最近のマイブームをひとつ。
チャパティとシチューの組み合わせもいいんですけど、私が最近ハマっているのがデング(Ndengu)という緑豆を煮込んだ料理。これ、チャパティとの相性が抜群なんです!豆好きな人はぜひお試しください。(さすがに豆が苦手な人に勧めることはしません)

というわけで今回はケニアめしについて書いてみました。まだまだ気になる料理もあるので時間をみつけてまとめていきたいと思います。軽食編もお楽しみに!ではこのへんで。めりーくりすます♪
Tutaonana Baadaye!

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MatsubaraYoshihide

愛知県名古屋市出身。高校商業科教員が現職教員特別参加制度でJICA海外協力隊に参加しています。 現在はケニア西部のマセノでPCインストラクターとして活動中。ケニアンライフをバシバシ発信していきますよ~!

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